世界的なアガベスピリッツのイベントとして知られる「AGAVE LOVE」と、アジア最大級のテキーラ・メスカルの祭典「TEQUILA FESTA」による合同イベント「AGAVE LOVE × TEQUILA FESTA」。その本年度の開催を記念した業界向けレセプションセミナーを、10月18日(金)にメキシコ大使館(東京・永田町)にて開催しました。
今年で2回目となる当イベントには、昨年も来日したAGAVE LOVEの代表であり公式メスカルアンバサダーでもあるフィル・ベイリー氏の他、CRM(メスカル規制委員会)の代表やメスカルブランドのオーナー、生産者など、総勢13名が来日ゲストとして参加。また、「メスカルの日」の制定(毎年10月21日)をメインコンテンツの一つとして開催しました。
現地のリアルな情報を入手できる貴重な場として、会場にはテキーラやメスカルの普及に努めるインポーター各社や酒販店、料飲店関係者やメディア関係者など、業界関係者が集まりました。
まず最初にメルバ・プリア駐日メキシコ大使から、「メスカルの日」がアメリカに続き日本でも制定されることに際し『メスカルはテキーラとともにメキシコの伝統の一部であり、非常に重要な飲み物。言葉で例えようのない上品な味を有しており、日本でも少しずつ理解されてきている。私はメキシコ大使ですが同時にメスカルの大使でもあると思っている。ここにいる皆さまが今日ここでメスカルの情報を持ち帰り、さらなる普及に努めてくれれば嬉しい』と言葉をいただきました。
続いて壇上に上がったフィル・ベイリー氏は、『テキーラやメスカルは、文化を背景とした新しい次元を表すお酒。ただ飲むだけではなく、それにどういった意味があるのか、(イベント開催にあたって)そうした意識を持ってもらうための機会になればと思っている』と発信しました。
続いてセミナータイムでは、まずはじめに、フィル氏が講師となってメスカルセミナーが行われました。
『アメリカからエクアドルまで分布しているアガベは大体300種、その圧倒的多数がメキシコに分布しており、非常にユニークな特性を有している。それが原料となるアガベスピリッツには、原料由来の複雑な風味が織り込まれている』と、他のスピリッツとの違いを解説すると、メスカルについては『原産地呼称の対象面積は最大であり、用いられるアガベは35〜40種程度。地域によって非常に多様な特性を有しており、ワインのテロワール(気候や土壌、伝統や土地柄などによる違い)のようなものがある。重要なのは、メスカルは非常に多様性に富んだ素晴らしいスピリッツであること』と語ると、その伝統的な製造方法を映像で見せながら、伝統に則したスピリッツであることを力強く訴えました。
フィル氏のセミナー後には、大使館の庭に植えられたアガベを観察するツアーを実施。
数種のアガベについてフィル氏による丁寧な解説もあり来場者は興味津々の様子。記念に行った集合写真の撮影で締めくくりました。
その後セミナータイムの後半には、インポーター13社による簡単なブランドセミナーを実施。それぞれテキーラ及びメスカルブランドのストーリーや特徴、こだわりなどが語られ、情報量が非常に充実したセミナーが終了しました。
イベントの最後には、インポーター各社や来日ゲストらがブースを構える同会場内で試飲会を実施。来場者は様々なテキーラ・メスカルブランドの違いを学び、感じている様子でした。
また、来日ゲストも積極的に来場者と交流し、双方イベントを楽しんでいる様子でした。
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写真・テキスト:小針真悟(LiquorPage)