2023年の『メスカルの日』を記念したセミナーイベントを、10月23日(月)にメキシコ大使館で開催しました。(主催:JUAST、後援:メキシコ大使館)
「メスカルの日」は、アメリカに続いて2018年10月21日に日本でも制定し、2019年までの2年連続で海外のアガベスピリッツ全般をプロモーションする企画と共催で記念イベントを開催。
2022年からはメスカルだけに特化した企画としてリニューアルし『Mezcal Day Celebration Event』としてイベントを開催してきました。
記念セミナーは、例年どおり飲食業界関係者やメキシコ関連の事業に携わる方、メディア関係者の方を対象に100名限定で招待制で開催。前半は来日ゲストを含む講師たちによるメスカル関連のセミナーを、後半にそれらのブランドの試飲会を実施しました。
当セミナーには、先立って行われたCelebration Eventと同様の来日ゲスト陣が参加。
日本でも広がりを見せるメスカルブランド『デルンベス』のオーナーであるイバン・ロブレスさん、同じく『ラ・メディダ』のオーナーであるフリアン・ゴメス・ファビラさんに加え、日本未入荷のブランド『Mezcal Artesanal Meztlan』のプロデューサーを務めるイグナシオ・ギタレス・サンティアゴさんが講師として登壇。そして、オープニングパーティーを盛り上げた、The World’s 50 Best Barsの常連Licorería Limantour(リコレリア・リマントゥール)の共同オーナーであるベンハミン・パドロンさん、メキシコで絶大な人気を誇るクラブEl Mickyも急遽駆けつけました。
まず最初に農業農村開発省アルベルト・クエヤル公使より、日本でもメスカルが広がりを見せていること、こうしてメスカルの日を開催できることへの感謝が述べられると、フリアンさんが講師を務めるラ・メディダのセミナーに移行。
「メスカルは土地の文化によって異なるものができるのが面白い。バッチごとに仕上がりに違いが生まれることが少なくないが、より良いものができると考えているし、常に敬意を払いながら製造している」とフリアンさんは述べました。
続いてイバンさんが講師を務めたデルンベスのセミナーでは「メスカルはメキシコの土壌と気候、文化が引き継がれている飲み物。土地によって製法、天候、全てが異なるので仕上がりの特徴も異なる。メスカルを通してメキシコを旅行していただきたい」と語られました。
そして、Mezcal Artesanal Meztlanのセミナーでは、講師のイグナシオさんがメスカルを床に数滴垂らすと「土地を清めるためにメスカルを数滴垂らすという文化がある。アガベは聖なる植物であり、自分もここ日本に初めて来て、誇りや伝統を伝えるためにメスカルを垂らした」とメキシコならでは伝統であり、メスかるがそれに紐づいていることについて述べられました。
その他、日本未入荷の『El Cortijo』やサンコスメなどを輸入するジェイドックス社のセミナーも実施されました。
また、この日は死者の日が近いことから壇上にオフレンダ(祭壇)が設けられ、その装飾を担当したVIVERO TOKYOの高松麻美さんからオフレンダに飾られるものの意味や歴史などの解説がされました。
セミナーが終わると、ゲスト陣全員によるサルー!で、後半の試飲会へと移行しました。
試飲会では、日本未入荷のブランドを含め26以上のメスカルブランドが出品。これだけ多くのメスカルを飲み比べできる貴重な機会とあって、料飲店関係者の方たちを中心に、ブース担当者にヒアリングしながら熱心に試飲する方が目立ちました。
とりわけ来日ゲストのブースには常に多くの人が押し寄せ、直接話を聞けるまたとない機会であることから、質問を重ねる方が多数見受けられたのは印象的でした。
試飲会では、メキシコ大使館より日本未入荷のゲレーロ州のメスカルも特別に試飲提供されたほか、メキシコ料理の軽食も用意。メキシコが誇る酒と食の文化を堪能し、来場者は満足している様子でした。
予約で満席になるなど、日本においてもメスカルへの注目度が着実に上がっていることを感じさせた今回の『メスカルの日』記念セミナー。
一連のイベントをきっかけに少しでも市場が拡大していくことを願い、引き続きメスカルのプロモーションに力を入れていきたいと思います。